25認知科学概論

25年度認知科学概論 / 274

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Q25033 2026/02/05 (木) 00:57:49 88ea1@bdfee

生態心理学は、知覚を「外界の刺激を脳内で処理・解釈する過程」ではなく、環境と行為主体との相互関係の中で直接的に成立する営みとして捉える。ギブソンのアフォーダンス知覚では、環境は主体に対して「座れる」「つかめる」といった行為の可能性(アフォーダンス)を提供しており、人はそれを推論や表象を介さずに直接知覚すると考える。生態光学では、移動に伴う視覚情報の流れ(光学的流動)が環境の構造や自己運動を特定し、距離や形状を即座に把握可能にすることが示される。さらに生態音響学では、反響音や音の変化から空間配置や物体の性質を知覚できるとされ、聴覚もまた環境に埋め込まれた情報を直接利用する感覚であることが明らかにされる。これらを通して生態心理学は、知覚を内的処理中心の認知活動ではなく、行為に結びついた能動的かつ環境依存的な活動として位置づけている。

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