数分後 旧ガイドセンターキョウシュウ跡 南駐車場ゲート
入り口ゲートには少し錆びて「ガイドセンターキョウシュウへいらっしゃいませ」と書かれていた。
翔大「ここかな?看板はあるけど先には木々と雑草しか見えない。」
成富「かなりの月日が経ってるね。自然に帰りつつあるな。」
翔大「この草はさっきの草むらのとは長さが違うからこういう所にダニとかハブとか居たら嫌だな~····」
成富「ハブ居たらオワル。」
翔大「ソレナ。」
二人はゆっくり草むらに足を入れて手でかき分けながら進んだ。
翔大「クソっ····本当に全然前が見えねぇ。」
成富「俺は身長低いからもっと見ぇねぇ···。」
そんな事を話ながら歩いていると,草むらの中に一台のプレーリージョイ(2代目)が放置されていた。こちらも本州のライセンスプレート付きだった。何故かあまり錆びてなくてボディーが干からびた状態になっているだけだった。
成富「お,プレーリージョイだ。もうこれも今じゃレア車だよね。」
翔大「このプレーリージョイあんまり錆びてないぞ。ただワックス塗ってなくて干からびた状態みたいになっているな。」
成富「そうだね。あ,こいつもライセンス付だ。鹿児島52ね23-78だって。2桁だから結構古いかも。」
翔大「鹿児島ナンバーか。ますます謎が深まるな···(頭がごちゃ混ぜになる~·····)」
成富は地面を見るとうっすらだがオレンジ線みたいのが見えた。そのオレンジ線はよくスーパーやショッピングモールの駐車場にしかれている線とよく似ていた。
成富「ねぇ,ここもしかしたら元々は駐車場だったんじゃない?このプレーリージョイが放置されているのもきっちりこのオレンジの線の中に収まっているし。」
翔大「本当だ。確かに収まっている····それにこの線の触感,よくスーパーとかにしかれている線と同じだ。」
成富「プレーリージョイはもしかしたら駐車されたままなにかしらの理由で放置された····のかもしれないと考えが浮かんでくる···。」
しばらくしたら二人はまた草を避けて奥え奥えと進んだ。それから3分後。
翔大「ふぅ···ふぅ····はぁ···これが···これがカイドセンターキョウシュウ···。」
成富「やっとだね···疲れた···。」
ガイドセンターキョウシュウ跡が遂に姿を表した。入り口の自動ドアのガラスは完全に割れていてその他の窓のガラスも割れていた。中は真っ暗でよく見えない。
成富「また廃車だ。これは···ラングラーサハラ??」
入り口の目の前に傾いて横転した状態で破棄されていた初代ラングラーサハラがあった。ボンネットとドアにはJAPARI PARKのロゴが入っていた。恐らくパーク関係の車両だったのだろう。よく見るとジュラッシックパークの仕様とそっくりだ。
翔大「すんげぇ体勢になって破棄されているけど何があったんだ···。」
成富「まず中暗いね····奥見えないw···」
翔大「そんなのスマホのフラッシュライトを当てれば簡単だ!·····あれ?」
成富「どうしたの?」
翔大「スマホどこかで落とした·····」
成富「·····ツラいね····」
翔大「辛いです!·····w。」