ににんがし

【しき&小原藍】(第2期) / 180

180

膜を、震わす粒が散らかるから求められたものを、うまく、渡せないんです

「アメリカザリガニって可愛い?」
あなたの顔を見ていたわけじゃない、
どうか怒らないでください

弾む。弾ませる。
返ってくる。

82℃の植林には、腰を屈めた老人
木に傷をつけることしか知らなかった
イワンに当てはめられない自分事
アスファルトの下の赤い土壌

三半規管に抵抗した先
差し出した皿には汁、

いつだって話半分
割り切れていたつもりだった
終着点の存在に気付かないまま
ひたすらにまわりつづける

「明日の時間割ってなに?」
「遠足だよ」

恵みの雨は不要
樹液は血肉には遠いよ
こぶが出来ても、刃を充てる

眺めた先にこえの真裏
E5系新幹線も宙を舞った

傷ついた木と老人は、煙となった。
登っていくそれを、当てもなく見つめる。
洞穴、滴る地下水が彩った。

すれちがった貴方がぼくを見ていないことを、
膜を張った僕は、もう知っている。

満たされることのない水瓶を背負って
拓けた土地をいく

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