ne_ta6
7832978113
2021/03/20 (土) 21:11:39
二度目のチャイムは波音にかき消された
かえらなくちゃ
どこへ?
島の墓地には名前も骨もない
一枚の花弁が蜘蛛の糸にでも引っかかったのか
空中に制止してくるくる回っていた
日は傾かないまま
暑くもなく、寒くもない花散里
ここから見る朝焼けはきれいなんだよ
じゃあ、夕焼けは?
問いかけに返事はないまま
そろそろ下へおりなくちゃ
三度目のチャイムが鳴ればもう日が暮れる
患者と先生 祖父と孫 死者と生者
波打ち際 足を打つ満ち潮は冷たく
日は傾かないまま
くるくると回っていた花弁が
ふつりと落ちて水面に触れる
卒業旅行、いつ行けるかな
半分閉じた正門を見つめるあなた
ゴールデンウィークに間に合うと良いけど
それじゃ卒業旅行にならないよと言いかけてやめる
短いあわいの先の季節、わたしたちは何者かになる
桜の花弁を蜂蜜の底に沈めて
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