お世話になっております。
第74代でOB係を務めさせていただきます、3年470スキッパーの田中陽樹です。
幹部が挨拶をするこの場ですが、ここで何をお話しするべきなのか、正解がいまいち分かりません。幹部としての意気込みなのか、OB係として取り組みたいことなのか、はたまた個人的な話ではなく、チームとしての目標とその具体例なのか。
これらに関する個人の考えはすでに挨拶されてる幹部たちと概ね一緒ですので、同じことを書いても面白みがないのかなと勝手に思っています。
そこでここでは、代交代してから直近2ヶ月の練習を通しての思いを書こうと思います。
前提として、(あくまで持論ですが)リギンからバラシまでの時間や整備の時間、これらヨットと関わる時間全てを楽しむことができる人は、自ずとヨットも上達すると考えています。(楽しむと馴れ合うは別です)。
ヨットを楽しむことで本気になり、ヨットが上達して勝ちへと繋がる。こんな活動ができる環境を金大にも作りたい。これが僕の最近思っていることです。
風は強いは天気は悪いは、なにより寒いというコンディションの冬の滝港。そんな過酷な環境で出艇して練習することを、少しでも楽しくないと感じているのなら、絶対に上手くなんてならないと思います。
これは実体験です。正直、強風下で思うように帆走ることができなくて、楽しくないと感じたことは何回かありました。でもそういう日は必ずと言って、明確な収穫が一つもない1日になりました。なぜなら本気で取り組めていなかったからです。こういった日は丘でのミーティングにも悪影響を及ぼします。自分から提供できる内容がなくなり、座学を通して上達できるチャンスも普段に比べて少ない。また自分から還元できることがなく、チームのみんなにも悪影響。
こんな感じで、ヨットを楽しめないことがきっかけで負の連鎖が始まります。
もし出艇から着艇までの時間で起こりうる、全ての出来事を楽しむことができれば、それがヨットへの本気につながります。本気になり始めると、「これができるようになった」「ここが分からない」といった声が、ミーティングなどで自然と出てきます。こうしてお互いに話し合い、そして高め合う。その結果がヨットの上達、延いては勝ちへと繋がります。
ヨットは楽しいもの。このような環境をこの大所帯で作ることが個人的な74代での目標です。1年後の結果が非常に楽しみです。
最後になりますが、いつも金沢大学体育会ヨット部を応援してくださるOB・OGの皆様、保護者の皆様、その他関係者の皆様、本当にありがとうございます。幹部の身になって、改めて自分たちの活動が多くの人からの応援や信頼があって成り立っているものだと感じました。このことをチーム全体で念頭に置きながら、目標に向かって邁進して参ります。今後ともよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎えください。