最終レポート【問題2】
バンデューラ(3章)について
バンデューラは社会的学習理論を提唱したアメリカの心理学者である。
バンデューラは観察学習が生起する過程を注意(attention)、保持(retention), 産出 (production),動機づけ(motivation)という相互関連のある4つの下位過程を設定してきた。この考えは、1969年ごろに提唱された。
注意過程とは、示範された諸行動を採楽したり知覚したりする過程である。バンデューラは、少なくとも、多数のモデルの中から特定のモデルを選択し他を無視すること、全刺激複合の中から適切手がかりに対して弁別的観察をすることが観察者の注意過程に関わるという。
保持過程は、示範された事象を保持する過程である。この過程には、言語とイメージの二つの表系が関わっている。保持を促進する要因として、徴的リハーサルや運動的リハーサルなどの要因が強調されている。
産出過程は、発徴的表を利用してオバートな実行を導く過程である。この過程では、示範行動の系列を個々の構成単位に分析し、それを認知的に体制化していく作用を想定している。
動機づけ過程は、観察を通じて習得した内容を実際に遂行する過程である。この過程では強化の役割が重視されていたが、それは一時期、この過程を、強化と動機づけ過程と称していたことからも分かる。強化の種類としては、外的強化、代理強化、自己強化の三つがあげられ、実証研究が重ねられてきた。
-https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjpr/31/2/31_229/_pdf/-char/jaより
セリエ(10章)について
セリエはストレスとストレッサーを初めて定義し、適応症候群の理論を中心としたストレス学説を提唱した。ストレスの定義については、セリエは最終的には、「ストレスとは何らかの要求に対する生体の非特異的反応である」とした。また彼は、ストレスを誘起的作因に反応する生体内の状態を意味する言葉として使用し、誘起的作因に対してはストレッサーという語を提案した。
セリエはストレスが主要な病因的役割を果たす疾患を適応疾患と名づけ、重要なものとして消化性潰瘍、心血管系疾患(特に高血圧と心筋梗塞),精神障害および若干の免疫疾患をあげている。その後、社会的心理的ストレスの著しく強かった特定の集団についての疫学的検討から,消化性潰瘍,心血管系疾患、精神障害に心理的ストレスに起因するもののあることが確立された。冠性心疾患の発生に心理的ストレスが大きな役割を果たすということは、多くの疾学的研究により支持されているが、さらにその発生に個人差のあることがくわしく研究され、リスクの高い人はタイプAと呼ばれてタイプB(冠性心疾患に対して低リスク)と区別された。タイプAは「極端な競争心、積極性、性急、過剰の警戒心等々の感情」により特徴づけられる行動的症候群または生活のスタイルをもつ人々である。消化性漬瘍、冠性心装患、精神障害については、職業性ストレスとの関連について多くの研究がなされてきた。たとえば、仕事の要求が高く、明瞭性の低い場合、冠性心疾患の発症率が高いという。
-https://www.niph.go.jp/journal/data/42-3/199342030002.pdfより
24点差し上げます。