民主ザワッター

【ss】君主ザワッター / 13

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あんみつ 2025/07/05 (土) 19:38:57

シャンてぇあの寝室は厳重そのものだった。鉄製の扉には頑丈な鍵がかかり、内部では常に交代制の見張りが二人、目を光らせている。この夜は、メガゴルダックと木偶の坊が当番だ。

寝息を立てて熟睡するシャンてぇあを背に、木偶の坊が低い声で呟く。

木偶の坊「お前みてえな怪しい奴が、なんで身辺警護に選ばれるか…。俺にはいまいち納得できねえ」

メガゴルダック「でも、ちゃんとヘクスは連れてきただろ?」

木偶の坊「おいおい、敵地に潜伏して、成果はたったヘクス一匹――どう考えても割に合わねえだろ」

言いかけた瞬間、暗闇を裂くように矢が飛来し、窓ガラスを粉砕。矢先は木偶の坊の胸を貫いた。

木偶の坊「かっ──!?」

呻き声と同時に木偶の坊は背後へと崩れ落ち、その瞳は二度と光を取り戻さない。
メガゴルダックが慌てて拳銃を抜くが、窓から颯爽と飛び込んできた色オノノとふりぃずによって、あっという間に囲まれていた。

シャンてぇあ「お、おい…何が起きて──!?」

色オノノ「武器を捨てろ。俺たちのどちらかを撃った瞬間、もう一人が即座にお前を仕留める」

メガゴルダック「待て、俺はシャンてぇあ派じゃない。ただ仕方なく従ってただけだ」

ふりぃず「信用できないね」

数秒の静寂の後、メガゴルダックは慌てた足取りでシャンてぇあに銃口を向ける。ためらいなく引き金が引かれ――額を貫かれたシャンてぇあは、血しぶきを上げてベッドへ崩れ落ちた。

メガゴルダック「な?お前たちに従うよ」

信じられないほどの急変と裏切りに、色オノノとふりぃずは言葉を失った。
嘘偽りのメガゴルダック──彼の信念は、信念を持たないことだった。

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