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諸法実相 サンスクリット原典
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経:tathāgata eva śāriputra tathāgatasya dharmān deśayed yān dharmāṃs tathāgato jānāti | sarva-dharmān api śāriputra tathāgata eva deśayati | sarva-dharmān api tathāgata eva jānāti | ye ca te dharmāḥ yathā ca te dharmā yādṛśāś ca te dharmā yal-lakṣaṇāś ca te dharmā yat-svabhāvāś ca te dharmāḥ | ye ca yathā ca yādṛśāś ca yal-lakṣaṇāś ca yat-svabhāvāś ca te dharmā iti | teṣu dharmeṣu tathāgata eva pratyakṣo 'parokṣaḥ ||
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訳:シャーリプトラよ。実に如来は、如来が知っているところの諸法を如来のために示されるだろう。シャーリプトラよ。すべての法についてもまた、如来が示される。すべての法についてもまた、如来こそが知っている。諸法とは何か? 諸法とはどのようにあるか? 諸法とはどのようなものか? 諸法とはどのような特徴を持つか? 諸法とはどのような性を持つか? 諸法とは何か? どのようにあるか? どのようなものか? どのような特徴を持つか? どのような自性を持つか? ということを。それらの法について、如来だけが明瞭にし、明らかに見ている。
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サンスクリット原文からの現代語訳は、植木雅俊先生の『法華経』を参考にしました。
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太郎論:このように、「それらのものごとが、何であり、どのようにあり、どのようなものであり、どのような特徴を持ち、どのような自性を持っているのかを如来だけが知り得ている」と説かれています。サンスクリット原典には五つの項目しかありませんが、鳩摩羅什訳の妙法蓮華経には十の項目があります。このことで、天台智顗の一念三千の根拠を失うという方もいますが、三千とは諸法の事なので、数にはこだわらなくていいように思えます。
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五つの項目とは、①諸法とは何か? ②諸法とはどのようにあるか? ③諸法とはどのようなものか? ④諸法とはどのような特徴を持つか? ⑤諸法とはどのような性を持つか? です。
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諸法実相 サンスクリット原典
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