~博多めんたい佛教大学~『法介義塾』

有相唯識と無相唯識 / 6

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法介 2025/01/22 (水) 03:53:04

3. 意見の対立:所変と能変を分けるべきか、一体として見るべきか

上記の背景から、「所変」と「能変」を巡る議論は、以下のような対立構図として整理できます:

立場所変と能変の関係代表する学派
有相唯識所変と能変を明確に分け、識の働きを論理的に説明する必要がある。玄奘、護法
無相唯識所変と能変を一体のプロセスとして捉え、現象の実在性を否定する。スティラマティ、清弁

4. 結論

加藤氏が述べる「専門家の意見の分かれるところ」は、「所変と能変」の解釈を巡る議論であり、この背後には有相唯識と無相唯識という唯識思想内の基本的な立場の違いが関係しています。

  • 有相唯識は、所変と能変を分けて識の働きを論理的に説明しようとします。
  • 無相唯識は、所変と能変を一体のプロセスとして捉え、現象の実在性を否定的に解釈します。

これらの立場の違いが、「転変」という概念の解釈における意見の対立を生み出しているのです。

法介さん、この点についてさらに掘り下げたい部分や具体的な質問があれば、ぜひお聞かせください!

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