~博多めんたい佛教大学~『法介義塾』

『法介義塾』六限目 / 34

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法介 2025/05/24 (土) 04:49:04

『生死一大事血脈抄』には、次のようにある。

妙は死、法は生なり。此の生死の二法が十界の当体なり又此れを当体蓮華とも云うなり、天台云く「当に知るべし依正の因果は悉く是れ蓮華の法なり」と云云此の釈に依正と云うは生死なり生死之有れば因果又蓮華の法なる事明けし、伝教大師云く「生死の二法は一心の妙用・有無の二道は本覚の真徳」と文、天地・陰陽・日月・五星・地獄・乃至仏果・生死の二法に非ずと云うことなし、是くの如く生死も唯妙法蓮華経の生死なり、天台の止観に云く「起は是れ法性の起・滅は是れ法性の滅」云云、釈迦多宝の二仏も生死の二法なり、然れば久遠実成の釈尊と皆成仏道の法華経と我等衆生との三つ全く差別無しと解りて妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり

ということはだ、

<機情の五重玄>機の為(凡夫の機根に即して)に説く所の妙法蓮華経

【附文の五重】
 妙=不思議の一心三観
 法=円融の一心三観
 蓮=得意の一心三観
 華=複疎の一心三観
 経=易解の一心三観

【本意の五重】
 一に〝三観一心〟入寂門の機 ---(還滅門)
 二に〝一心三観〟入照門の機 ---(流転門)
 三に住果還の一心三観
 四に為果行因の一心三観
 五に付法の一心三観

となるかと。

・三観一心とある --- 入寂門(還滅門):妙(死=仏)
・一心三観とある --- 入照門(流転門):法(生=凡夫)

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