ハンガリーの弁護をしておくと、旧東欧圏で真っ先に共にEU入りしたチェコとポーランドもユーロを導入できていない。一方、EU入りではこの3か国に遅れを取ったスロバキア、バルト三国、スロベニア、クロアチアは既にユーロを導入済み。要は新興国かつ小国の場合対外債務や各種問題を改善し易いが、ある適度の経済規模の国になるといろいろ制約もあり難しいという事だと思う。国民も共産主義時代から使用し続けてきた自国の通貨への馴染みもあり、ユーロ導入志向は弱いように思う。
それでこの3か国とルーマニアの場合、余程の事が無い限りユーロ導入に至らないと思う。あのブログの人在住のブルガリアは、通貨レフとユーロを固定相場で連動させている経緯から、政府は早急に導入したいところだろうが。
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昔、財政学の教授が、小さな舟は方向転換をし易いが、大きい船になると、そうもいかない、との話をしていたのを思い出した。
また、この話は、日本の明治時代の金融政策を想起させる。不換紙幣の乱発で、インフレーションにより国内経済が乱れていたのを、日本銀行を設立し、まずは銀との兌換紙幣を発行し、その後、日清戦争で勝利し得た賠償金で金との兌換紙幣の発行にいたる。
ハンガリーの場合、明治政府の兌換紙幣導入に相当するのが、ユーロ導入なのだろう。通貨価値の安定性と、機動的な国内の金融財政政策のどちらを取るかだが、通貨価値が安定しないと他国からの投資も呼び込めないであろうから。