選句しました。
11 煙なく噂も立たぬ祭髪【人】 せっかくの祭髪なのに無視されたのね、かわいそうに。
12 白詰草の煙る野原にゐて飽かず【人】 たしかに白詰草は煙るような広がりがありますね。 ウチの近所はどういうわけか紫詰草ばかりです。 25 ときに夏蝶となる叔母老いも良し【地】 ときどき夏蝶になる老いた叔母。 年齢を重ねることで身についた化身の能力。 たしかに老いもよし、である。
29 幽明のくるぶしひかる青時雨【天】 〈幽明のくるぶし〉の唐突感がすばらしい。 美しいイメージの句だが、恐ろしくもある。
31 疫病の小説読みて髪洗う【地】 カミュの「ペスト」だろうか。あるいは篠田節子の「夏の厄災」か。 疫病に夏の季語である〈髪洗う〉の斡旋が見事。
33 屈託なき修司の顔は夏の頃【人】 寺山修司の大きな身体と笑顔は夏のイメージだけど、 背負ったもの、秘めたものは 出生地の雪に閉ざされた青森の風土が生んだものだろう。
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11 煙なく噂も立たぬ祭髪【人】
せっかくの祭髪なのに無視されたのね、かわいそうに。
12 白詰草の煙る野原にゐて飽かず【人】
たしかに白詰草は煙るような広がりがありますね。
ウチの近所はどういうわけか紫詰草ばかりです。
25 ときに夏蝶となる叔母老いも良し【地】
ときどき夏蝶になる老いた叔母。
年齢を重ねることで身についた化身の能力。
たしかに老いもよし、である。
29 幽明のくるぶしひかる青時雨【天】
〈幽明のくるぶし〉の唐突感がすばらしい。
美しいイメージの句だが、恐ろしくもある。
31 疫病の小説読みて髪洗う【地】
カミュの「ペスト」だろうか。あるいは篠田節子の「夏の厄災」か。
疫病に夏の季語である〈髪洗う〉の斡旋が見事。
33 屈託なき修司の顔は夏の頃【人】
寺山修司の大きな身体と笑顔は夏のイメージだけど、
背負ったもの、秘めたものは
出生地の雪に閉ざされた青森の風土が生んだものだろう。