夢殻句会

新しい夢殻句会の掲示板 / 142

142
皆川燈 2026/09/18 (金) 05:08:34

人1 露舐める老いて失意の蟷螂よ
   しみじみ舐める露の甘露な味わいは、失意の蟷螂だけが知る。 

天6 ひつそりと世にある我と螽蟖
   1の蟷螂も自画像と思うが、こちらは室生犀星のような秘めやかな老境が見えてくる。

地13 風吹けば戦の匂ひ砂糖黍
   戦の匂いとは、予感のようなものだろうか。少し硝煙の匂いも混じっているような。

地14 砂糖いくつと問われ今日は糸瓜忌
   清水径子の「ぽんと肩を叩かれて今日子規忌か」を思い出した。
  「砂糖いくつ?」という径子の声が聞こえてくるようです。

人16 流星や少年の掌に金平糖
   流星と金平糖はややつきすぎの感はあるけど、孤独な少年には金平糖がよく似合う。

人32 誰も読まぬ聖書にはさむ秋の薔薇
   家族の中で私だけしか読まないということか。秋の薔薇は作者だけが知る神へのラブレターだ。

通報 ...