夢殻句会

新しい夢殻句会の掲示板 / 72

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久保隆 2026/05/17 (日) 20:38:06

今回も、わたしは8句選としました。【天】は、1句、【地】は3句、【人】を4句としました。

【地】4   母の日の鏡にうつる父の顔
鏡に映る父の顔を見ているのは、娘か息子。母が不在の中、父はどう生きてきたのか。沁みる。

【人】7   母の日へ紙飛行機で不時着す
 微妙な一句。〈紙飛行機〉に作者のすべてが傾注されている。

【人】10  恋猫や失くしたものは戻らない
 何を失くしたのか、わからないが、戻らないという言葉のきつさに佇むしかない。

【天】13  喪失や修司訛りで詠む五月
“修司訛り”だけで、感嘆する。五月だったなあと。寺山は五且つに亡くなった。

【地】24  冥い墓抜けて五月の海へゆく
五月の海は、まだ、寒いのでは、それでも行く。

【人】29  枇杷熟るる母の窓辺のラジオショー
“ラジオショー”に惹かれてしまった。

【地】31  この星の外へ亡命したき夏
なるほど、亡命のイメージが膨らんできた。

【人】33  書き損じばかりしてきた夏手紙
そういうことが、あったかな、青春期。なかったから、なぜか、この句に惹かれる。

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