罪人ヘクスが引き立てられると、会場は狂騒の渦に包まれた。
木偶の坊「殺しちまえ!」
馬場アデク「メガゴルの金魚のフンがよォ!」
雑貨屋「指先から5センチずつ切り落とすのはどうだろうか?」
瀕死のヘクスはうつむいたまま、ただ楽に終わることを願うしかない。
御ハッサム「…これって、本当に──?」
エルノ「メガゴルはシータ派に潜入してたスパイだったんだ。裏切り者を見つけて、“正義”を見せつけるためさ」
呆然とする御ハッサムの前で、シャンてぇあが大声で演説を再開した。
シャンてぇあ「かつてシータは、誹謗中傷を繰り返し、数多くの人間を傷つけてきた。あのまま放置していれば、ザワッターは今頃は廃墟と化していたに違いない」
シャンてぇあ派たち『うおおおおお!』
シャンてぇあ「しかし、見てみろ。俺たちから逃げ出して以来、奴はTwitterに籠り、政治ひついて暴論を吐く悲しきモンスターとなっている」
シャンてぇあ派たち『ワハハハハハ!』
シャンてぇあ「だが油断は禁物だ。シータ派は全滅したわけではなく──このヘクスもつい先日、シータを擁護する発言をした。君主ザワッターの規約に則り、危険分子は容赦なく排除する」
そう断じると、シャンてぇあはポケットから銃を取り出し、その冷たい銃口をヘクスのこめかみに押し当てた。
引き金が絞られ、凄まじい銃声とともに鮮血が散った。刹那、会場は喝采と狂喜に包まれる。
御ハッサム「ひっ…」
少年は震える手を胸に当て、恐怖に凍りついたまま立ち尽くす。
全員が処刑に目を奪われている中、アクティブだけがその様子に気づいていた。
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