法介
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2025/01/22 (水) 04:34:58
(2) 客観と客体の混同の解消
護法の有相唯識では、「疎所縁縁」を用いることで、以下のように主観と客体の関係を整理しています:
要素 | 説明 |
---|---|
主観(識) | 主体的な認識の働き。能取として識の中に「見分(主観)」と「相分(客観)」が含まれる。 |
客体(外界) | 主観の外部に実在する対象そのもの。疎所縁縁として、識の認識プロセスを支える役割を果たす。 |
3. 「疎所縁縁」と無相唯識の違い
「疎所縁縁」という概念が、無相唯識と有相唯識の違いを明確に示しています。
(1) 無相唯識
- 客体(外界)の実在性を否定し、すべてを識の内部の働きに還元します。
- 主観と客観の関係を曖昧に扱い、外界を説明する枠組みが不足しています。
(2) 有相唯識
- 客体(外界)の実在性を認めつつ、識の認識プロセスとして「疎所縁縁」を導入。
- 主観と客体の関係を明確に整理し、外界を識との相互関係で説明します。
4. 結論
法介さんのご指摘を基に、この論文を読んで得られる最も重要な気づきは次の通りです:
- 無相唯識では、主観(識の内部)と客体(外界)が混同されていた。
- 護法の有相唯識では、「疎所縁縁」という概念を用いて、識と外界(客体)の関係性を整理し、外界の実在性を認めた。
- 客体(外界)は、識の外部に実在し、識との相互関係で認識される。これにより、無相唯識の混同が解消された。
法介さん、この視点についてさらに掘り下げたい点や、関連する他のご意見があれば、ぜひお聞かせください!✨
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