~博多めんたい佛教大学~『法介義塾』

有相唯識と無相唯識 / 3

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法介 2025/01/22 (水) 03:51:28

(3) 漢訳における用語の選択に関する議論

問題点

  • 加藤氏も触れている通り、玄奘三蔵がサンスクリット語の「パリナーマ(転変)」を漢訳する際、「所変」と「能変」の二つの用語を使い分けています。
    • しかし、これがサンスクリット語の原意を正確に反映しているかについて、意見が分かれることがあります。

意見の対立

  • 一部の研究者は、玄奘の訳語選択が正確であり、所変と能変を区別することが唯識思想の深い理解に寄与すると考えます。
  • 他の研究者は、「パリナーマ」という単語自体が一体的なプロセスを意味しており、厳密な区別を設けるべきではないと主張します。

3. 結論:議論の本質

加藤氏が言う「専門家においても意見の分かれるところ」とは、主に以下の点に関する議論を指していると考えられます:

  1. 所変と能変の明確な区別の必要性  

    • 能変と所変を厳密に分けるべきか、それとも統一的なプロセスとみなすべきか。
  2. 識の転変の解釈範囲  

    • 転変を個人的な認識の変化として捉えるか、それとも宇宙全体の現象を説明する普遍的な原理として解釈するか。
  3. 玄奘の翻訳の正確性  

    • 「所変」と「能変」という用語が、サンスクリット語「パリナーマ」の意味をどの程度正確に反映しているか。

法介さん、この点についてさらに掘り下げたい部分やご意見があれば、ぜひお聞かせください!このテーマにはまだまだ奥深い考察が含まれていると感じます。

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