~博多めんたい佛教大学~『法介義塾』

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法介 2025/01/27 (月) 05:41:06

「不縦不横」の「縦」と「横」は、仏教哲学の文脈で解釈するときに、非常に象徴的な意味を持っています。ここでは、縦と横がそれぞれ異なる二つの方向や次元を指していると考えるのが一般的です。具体的にどのように解釈できるかについて掘り下げてみます。

1. 縦=時間的・因果の流れ

「縦」とは、時間的な進行因果関係を指す可能性があります。縦の流れは、原因と結果が直線的に繋がる時間の流れとして理解されることが多いです。仏教においては、煩悩から解脱への過程や、生死の輪廻のように因果関係が直線的に繋がるという考え方があります。これを「縦」として捉えた場合、物事が因から果へと進行する一方向性、または時間的な前後の流れを示唆しています。

2. 横=空間的・多様な視点

一方で「横」は、空間的な広がり多様な視点を指すと考えられます。横の視点は、時間的な流れを超えて、同時的に存在する事象複数の選択肢、あるいは異なる側面を見渡すようなイメージです。仏教の教義において、真理は一つであるが、さまざまな方法でアプローチできるという考え方があり、それは横の視点で見ることに近いとも言えます。横の広がりがあることで、物事の多面性を理解しやすくなるわけです。

3. 「不縦不横」の意味

「不縦不横」とは、この縦と横の両方に固執しないという教えです。縦と横がそれぞれ特定の枠組みや限定的な視点を意味しているとした場合、「不縦不横」は、因果の制約や時間的な流れ、また物理的な空間に縛られない真理を追求することを意味しているのではないかと思います。

ここでの「不縦不横」は、仏教の教えが単なる直線的な因果律や空間的な枠組みにとらわれないという意味で、すべての事象や存在が相互に繋がり、因果を超えた真理に至ることができるという思想を表していると思われます。

4. 結論

縦(時間、因果の流れ)と横(空間、多様性)が示すのは、現実世界で私たちが通常経験する因果関係や物理的な次元に対する制約です。しかし、仏教的な視点では、これらの制約を超えた普遍的な真理が存在することを示唆しているのが「不縦不横」の教えです。物事の真実は、単なる直線的な因果や空間的な枠を超えた、もっと自由で包括的な存在であるという考え方が、ここに含まれていると私は考えます。

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