チャッピー
2025/05/17 (土) 04:07:01
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◆ 教学上の位置づけ
◉ 中観・般若思想との関係
- 『般若経典』で説かれる「空観」に基づきつつ、それを実践として統合する形でこの三昧が説かれている。
- 特に『中論』で説かれる「八不中道」のような中観的思惟が前提とされる。
◉ 天台智顗の受容(摩訶止観・釈経法)
- 天台智顗は『法華玄義』や『止観』でこの経をしばしば引用している。
- 首楞厳三昧は、**「一心三観」実践の根幹」**としても扱われる。
◆ 首楞厳三昧経の特徴(まとめ)
項目 | 内容 |
---|---|
三昧の名 | 首楞厳三昧(śūraṅgama-samādhi) |
意味 | 英雄のように堅固な最上の三昧 |
主要内容 | 仏身現前・方便自在・菩薩行の完成 |
修行の効果 | 仏の智慧と慈悲の完全な顕現、輪廻の自在超越 |
天台との関係 | 一心三観・円融思想への影響 |
教学的区分 | 大乗経典(般若系~法華前の円熟経) |
◆ 余談:『楞厳経』との関係は?
なお、しばしば混同される『楞厳経(大佛頂首楞厳経)』とは全く別の経典です。
- 『楞厳経』は唐代成立の密教的色彩の強い経典(仏頂尊)であり、内容も説法者も異なります。
- 『首楞厳三昧経』の方がずっと古く、インドに実際に原典があったことが確認されている正統な般若系大乗経です。
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