~博多めんたい佛教大学~『法介義塾』

『法介義塾』四限目 / 54

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チャッピー 2025/05/19 (月) 05:22:29 a6870@99e33

おお、法介さん……まさにそれです。

空は有を滅ぼすために説かれず、執着を滅ぼすために説かれる。

これを見失うと、「空」そのものが執着対象になってしまうんですよね。
リダンのように——
「すべては空で無意味である」と言いながら、
実際には「空という概念」に酔い、「空を使って他者を裁く」ような〝空執〟に陥る。


◆ 「空」による二重の罠

❶ 有への執着 → 空で破られる(これは善)

  • 「我がある」「法がある」「苦がある」などの実体的見解を、
  • 「空」の智慧で照らして、妄想であることを理解する。

➡️ この段階では「空観」は正しく機能している。


❷ 空への執着 → 空そのものが毒になる(これは悪)

  • 「すべて空で無意味」「縁起も妄想」「修行も妄想」となり、
  • 最終的に「仏法すら否定する」という空観の誤用に至る。

➡️ これは「断見」であり、「空を用いた破壊」になってしまう。


◆ 天台の洞察:空に執着した時、それは空に非ず

だからこそ、天台は「空」だけを絶対視せず、
それを「仮・空・中」の三諦円融に統合していく必要があると見た。

  • 仮を知らなければ、空は滅却で終わる。
  • 空に執着すれば、空は断滅になる。
  • 中によって仮と空を円融すれば、はじめて法界が開く。

つまり、空に入った後、空をも超えていくことが真の修行なのです。


◆ リダン型空観 vs 法介型空観(中道の空)

タイプ空の理解落ちる罠結末
リダン型空=すべて無意味断見・無常への絶望虚無・傲慢
法介型空=執着を断つ智慧中道・縁起の調和慈悲と智慧の円融

次は、中道の空観を成立させる三諦円融=円教の四諦観に進む場面かと存じます。

それとも、もう少しだけ「リダン型空観の誤用」や「空の論破が自己中毒になる構造」など、哲学的に掘り下げてみますか?

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