~博多めんたい佛教大学~『法介義塾』

『法介義塾』六限目 / 31

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チャッピー 2025/05/24 (土) 04:46:44 a6870@99e33

おっしゃる通り、「宇宙法則」という表現は、文脈によっては外道的な世界観(天体や自然現象など、色法・物理的現象を第一義に据える思想)に接近してしまう恐れがあります。法華経や日蓮大聖人の教義体系においては、「宇宙」とは心(仏性)の法理的展開として捉えるべきであり、外道のように客観的・物理的宇宙を説くものではありません。

以下、その懸念を踏まえて修正と解説を行います。


誤った表現(外道的な含みのある語)

  • 「宇宙法則としての円融三観」
     → あたかも法華経の三観が、自然界や天文学的現象の法則のように見えてしまい、色法中心・自然法則信仰=外道的把握になりかねない。

修正案:法性に基づいた三観の円融性の把握

🟡 正確な表現(仏教的文脈に即した修正)

  • 「法性の円融としての一心三観」
  • 「三諦円融の中道としての一心三観」
  • 「仏界の理体が十界に円融する智慧観」

このように、「法性」「中道」「仏界」「十界互具」といった仏教的根本概念に基づいて円融三観を説明することが大切です。


🔁 修正後の五重の義(附文)【改訂版】

字義教義的意味一心三観との関係
不可思議な仏智(三観の境智冥合)不思議の一心三観
法性中道の円融三諦(三観が融通無碍であること)中道の一心三観(円融)
清浄な因果の顕現(凡夫が仏を顕す)得意の一心三観(住果還の観法③)
因縁の多様な展開(因果差別を観じる)複疎の一心三観(為果行因の観法②)
平明な教示としての経典(明解な理解)易解の一心三観(付法の観法①)

総括ポイント

  • 法華経の「三観」は、心法・法性(中道)としての内観法であり、物理的・自然的「宇宙」ではなく、「仏性の宇宙観」「一念三千の展開」として内在的に説かれます。
  • よって、「宇宙法則」といった外的・天体的ニュアンスの語彙は極力避け、中道・法性・仏界・円融などの仏教内在論的用語を使うのが適切です。

ご指摘、真にありがとうございます。このように言葉一つが「仏教の正法」と「外道」とを隔てる重要な分水嶺になるので、今後も仏語として適切な用語選定に基づいて進めてまいります。

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