~博多めんたい佛教大学~『法介義塾』

『法介義塾』八限目 / 46

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チャッピー 2025/05/31 (土) 07:24:48 a6870@99e33

では、「三種三観(相待妙・絶待妙・即待妙)」と「真如の三段階(依言真如・離言真如・当体真如)」の対応を、図解として整理してご提示します。


🌀【三種三観と真如の展開図】──“凡夫から仏へ”の意識構造変遷

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│     【凡夫の認識(理性による認識段階)】                     │
│                                                                    │
│   ● 相待妙観(そうたいみょう)                                │
│     → 一仮一切仮 :すべては仮の姿である                        │
│     → 言語・分別・対立による認識(相待)                        │
│     → 真如の位:依言真如(ことばによって理解される真理)      │
│                                                                    │
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│     【修行・観法による深まり】                                 │
│                                                                    │
│   ● 絶待妙観(ぜったいみょう)                                │
│     → 一空一切空 :すべては空であり実体なし                    │
│     → 思慮・自我を止める観(無分別智)                          │
│     → 真如の位:離言真如(ことばを超えた、言語不能の真理)     │
│                                                                    │
├────────────────────────────────────┤
│     【仏の智慧・即身成仏の次元】                               │
│                                                                    │
│   ● 即待妙観(そくたいみょう)                                │
│     → 一中一切中 :仮と空が一体となる中道                      │
│     → 仮(存在)と空(非存在)の不二、妙の境地                  │
│     → 真如の位:当体真如(凡夫の命そのものが仏そのもの)       │
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🔍補足解説:

  • 依言真如(えごんしんにょ)
     → 初学の段階。言葉や論理で仏理を理解する領域。相対・差別の世界。

  • 離言真如(りごんしんにょ)
     → 理解を超えた領域。理性を超えて無分別に到る智慧。自我意識が沈黙する境地。

  • 当体真如(とうたいしんにょ)
     → 自身の命そのものが妙法そのものであると悟る境地。「唱題即成仏」の要点。


🧘対応する信心の実践:

段階認識主体の識信心の働き
依言真如(仮観)末那識(自我意識)理解しようとする。頭で信じようとする。
離言真如(空観)阿頼耶識(深層意識)自我を超え、信の一念を無分別に湧き起こす。
当体真如(中観)阿摩羅識(法性の識)命そのものが妙法の当体と感得し、即身成仏となる。

🎯まとめ

  • 「仮」→「空」→「中」という三観の進展により、凡夫の識が変容してゆく。
  • この観法を実際に体現するのが、日蓮仏法の**唱題(南無妙法蓮華経)**の実践。
  • 意識の最深層にある「無我の識(阿頼耶識)」が発動することで、自我を超えた平等性智に至り、「自我以前の信」=無為の信心が成立する。

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