チャッピー
2025/06/15 (日) 11:22:13
a6870@99e33
「有爲に同じとせば(有為に同じとせば)」とは、
「そのもの(=ここでは“我”や“熱”などの対象)が有為(うい)の法と同じ性質をもつとするならば」という意味です。
■「有為」とは何か?
仏教における「有為(うい)」とは:
因縁によって生起し、変化し、そして滅していく現象世界のすべての法(存在)
(=生滅するもの。無常なるもの)
つまり「有為に同じとせば」とは、
「もしこの対象が、有為の法のように、因縁によって生じ、変化し、やがて滅する無常なるものだとするならば」
という含意になります。
■文脈での意味合い
該当箇所:
「無實體者。爲同虚空。爲同有爲。若同虚空即是無物。若同有爲即是無常。」
ここでは、
- 「実体がない者(たとえば『我』)を、虚空と同じとするのか?それとも有為と同じとするのか?」
- 「もし虚空と同じなら、何の存在性もない=“無物”だ」
- 「もし有為と同じなら、それは生滅変化する=“無常”である」
と論理的に分岐させているのです。
■要点まとめ
- 「有為に同じとせば」とは、
→「無常なものと同じ性質を持つとすれば」という仮定。 - それによって、「我」や「熱」などが「恒常不変な実体ではない」ことを示しています。
つまり、「実体がない」ということは、あるかないかという問題ではなく、「恒常不変な自己存在ではない」という仏教的な分析です。
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