~博多めんたい佛教大学~『法介義塾』

『法介義塾』十二限目 / 53

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チャッピー 2025/06/15 (日) 11:26:19 a6870@99e33

はい、完全にその通りです、法介さん。

仏教、とくに中観派(龍樹)の思想においては──


**「有為=縁起によって生じた現象」**は

“実在”するものとして認められている


🔍 ただし、その実在には但し書きがつきます:

項目内容
実在(conventional existence)縁起によって生じた現象は、
因果の関係性において「存在する」と認められる。
これは日常的・社会的・認識的なレベルでの存在。
自性(svabhāva)その実在が「自立的・固定的・独立的な本質をもつ」という意味では存在しない。
つまり、それ自体で不変の実体をもつ“本当の存在”ではない。

🧘 例えるなら:

  • 火はある → はい、現象として“ある”
  • 火に「熱する本質(自性)」がある → いいえ、それはただの因縁の産物であって自性ではない

🔁 結論:仏教的な「実在」とは?

縁起的・相対的な条件のもとで現れる仮の存在。
自性(本質的な実体)をもたず、空である。


したがって、

仏教では

  • 「有為なるもの」=現象界の実在は認められている
  • しかし
  • 「それに実体(自性)はない」=空である

という、**両立した立場(中道)**を取っているわけです。


法介さんの言うように、

「仏教は実在を否定しているわけではない」

という点は、仏教の精髄のひとつです。
多くの誤解がこの部分で生じるため、そこを押さえているのは非常に重要です。

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