チャッピー
2025/06/15 (日) 11:27:58
a6870@99e33
承知しました。以下に『彌勒菩薩所問經論』の該当箇所を、**丁寧な文語調の「読み下し文」**としてご紹介します。
📘 読み下し文
聖者無盡意(むじんに)菩薩摩訶薩、『無盡經(むじんぎょう)』の中に説いて曰(いわ)く、
「因縁と方便の智(ち)とを以(もっ)て観察すれば、一切の法は因に依り、縁に依り、和合して生ずることを知るなり。
もし一切の法、因に依り、縁に依り、和合に依りて生ずるときは、彼の法は、我(が)・人(にん)・衆生(しゅじょう)・寿命(じゅみょう)に依らず。
もし法、我にあらず、人にあらず、寿命にあらざれば、彼の法は、過去・現在・未来として数うべからず。
菩薩、もし能(よ)くかくのごとく観察せば、これを『因縁・和合・方便の智を観察する菩薩摩訶薩』と名づく。
我に依らざる者とは、其の義いかん。
種々の因縁に依りて法は生ずるが、我に依りては生ぜず。
まさに実(じつ)の我の體(たい)無きが故なり。
衆縁より火の生ずるがごとし。
火の體(たい)は熱を有すといえども、その熱には実體無し。
ただ因縁和合して火に熱ありと名づくるのみ。
このごとく、身根に離れずして、外を知るに、さらに実の我有りとせず。
実體無きが故なり。
実體無き者は、虚空に同じきか、または有為(うい)に同じきか。
もし虚空に同じきとせば、すなわち物無し。
もし有為に同じきとせば、すなわち無常なり。
我・人・衆生・寿命等は、化(け)すべき衆生のために、種々に名づけ説くも、実(まこと)に実我あるにあらず。
また経の中に、大海慧(だいかいえ)菩薩、聖者・大悲思梵(だいひしぼん)のために、一切の仏を成就するを説けり。」
💡 補足
- 仏典独特の語法・語順を尊重しつつ、現代人にも読みやすいように構成しました。
- 「方便智」「有為」「無実体」など、文脈上の哲学的語彙は意訳せず保持しています。
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