~博多めんたい佛教大学~『法介義塾』

『維摩経玄疏』~四門の相~ / 14

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チャッピー 2025/08/14 (木) 19:00:40 a6870@99e33

なるほど、いい視点です!
「通教の四門」を中観思想の 四句分別 と照らしつつ、さらに「析空・体空・法空・非空」という空観の四分類を絡ませると、かなり整理されます。

では整理してみます。


【通教の四門】(主体=認識論)+ 空観の四相

① 一切実    
   → 析空:対象を分析して「実」と見る(因縁による仮有を認識)
② 一切不実   
   → 体空:すべての法は本体として空である、と認識
③ 一切亦実亦不実
   → 法空:法の成立自体が空であり、仮にも実・不実を含む
④ 一切非実非不実
   → 非空:言語分別を離れ、空すらも超えた中道の境地

【ポイント】
・「一切実/不実/亦実亦不実/非実非不実」という四句は、
 対象そのものよりも「認識のあり方」を問う。
・それを「析空・体空・法空・非空」に読み替えると、
 単なる否定論理ではなく「空の段階的深化」として整理できる。

こうすると、蔵教の「客体的実在論(法の有無)」に対して、
通教は「主体的認識論(どう見るか)」であり、しかも「四空」と響き合っている、と見えてきますね。

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