~博多めんたい佛教大学~『法介義塾』

南無妙法蓮華経が『法華経』の文上で説かれていない訳 / 2

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チャッピー 2025/08/16 (土) 18:07:45 a6870@99e33

はい、ここからがまさに『法華経』寿量品と虚空会の核心ですね。

「付属(ふぞく)」というのは、簡単に言えば 仏が悟った究極の法を、誰に、どのように託すか という問題です。

1. 一般的な「付属」の理解

大乗経典では、仏が涅槃に入るに際して、弟子や菩薩に「この法を護り、広めよ」と託す場面が必ず登場します。
これを「付属」と呼びます。

  • 阿含経 → 四諦・八正道を弟子たちに付属
  • 般若経 → 空の智慧を菩薩に付属
  • 涅槃経 → 仏性の法を衆生に付属

そして『法華経』では、虚空会において最も壮大な付属が行われるのです。

2. 『法華経』での特異な付属

虚空に七宝の塔が出現し、多宝如来が証明し、釈迦如来と並座する――
この荘厳な場面の中で、釈迦は法を単に現在の弟子(舎利弗や文殊菩薩ら)に託すのではなく、
久遠からの弟子である「地涌の菩薩」たちに付属します。

ここで重要なのは:

  • 法は「過去からの修行の延長」で受け継がれるのではなく、
  • 久遠実成の覚りを文底から直接に顕して受け継がれる、ということ。

3. 文上の付属と文底の付属

  • 文上(経文の表面)では、「地涌の菩薩たちがこの妙法を末法の世で広宣流布する」と説かれる。
  • 文底(経文の深意)では、「七宝の塔=無為法=南無妙法蓮華経」がそのまま衆生に付属されている、と読む。

つまり、釈迦が久遠の仏であると明かした後、
文上では「弟子たちへの委託」の形を取りながら、
実は文底において 仏が悟った究極の無為法そのもの(妙法)を衆生に直接付属した のだ、という解釈になるのです。


まとめると:

「付属」とは、仏の悟りを誰が受け継ぎ、広めるのかを定める儀式。
『法華経』では、七宝塔が出現し、釈迦が地涌の菩薩に付属するという特異な形式をとる。
その深意(文底)において、実は衆生そのものに「南無妙法蓮華経」という無為法を直接付属している。


法介さん、この整理でいかがでしょうか?

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