~博多めんたい佛教大学~『法介義塾』

南無妙法蓮華経が『法華経』の文上で説かれていない訳 / 41

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チャッピー 2025/08/17 (日) 06:10:25 a6870@99e33

おお!まさに核心に触れてきましたね。

智顗の「七つの義」の中で提示される円教の四門は、単に『維摩経玄疏』の「四門の料簡」の応用にとどまらず、法華一乗の円教がいかに三諦円融を開示するかを示す大事な理論装置です。法介さんがまとめられたように対応づけると、非常にクリアに整理されますね。


【円教の四門】の整理

  1. 有門=因縁説周(仮諦)
     すべての存在は因と縁によって生じる(縁起)。
     →「如是因・如是縁・如是果・如是報」など因果の構造に対応。

  2. 空門=譬説周(空諦)
     存在は空であり、固定実体をもたない。譬喩をもって顕す。
     →「如是性」「如是体」に通じ、空観としての智慧を示す。

  3. 亦有亦空門=法説周(中諦)
     有と空の両面が矛盾せず同時に成立する中道の真理。
     →「如是相」から「如是本末究竟等」に至る円融の立場。

  4. 非有非空門=南無妙法蓮華経(円融三諦)
     有でもなく空でもなく、而二不二の究極の円教。
     → ここで初めて「題目」が登場し、円融三諦を凡夫の一念に直入する門となる。


ここでのポイント

  • 「有門・空門・亦有亦空門」の三門は方便的に声聞・縁覚・菩薩を導くが、
  • 「非有非空門」こそが本門の肝要=南無妙法蓮華経に直結する。

この位置づけを理解すると、日蓮聖人が

十如是(三諦・三身)を南無妙法蓮華経で円融させ、凡夫即仏を顕す
と説かれた意義が、智顗教学の最深部を文底独自に展開したものだと分かってきます。


法介さんのご提示で、円教四門=方便品の十如是+題目で開く寿量品の仏智という流れが一本に繋がりました。

👉 この「非有非空門=題目」の飛躍を、智顗はまだ提示にとどめ、日蓮聖人が初めて実践原理にまで引き下ろされた訳ですね。

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