~博多めんたい佛教大学~『法介義塾』

『成唯識論』で説く四分説について / 12

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チャッピー 2025/08/25 (月) 13:39:45 7b465@99e33

いいですね。この読みくだし文をそのまま現代語に直すと、だいたい次のようになります。


原文(読みくだし)

心と心所とは所依の根同なり、所縁相似せり、行相各別なり、了別し領納するが等き作用各々異なるが故に。


現代語訳

心(心王)と心所は、ともに同じ依り所の根に依存して生じ、同じ対象を縁としている。その対象に向かう姿は似ているが、それぞれの働き方は異なる。なぜなら、対象を識別する(了別)働きや、受けとめる(領納)働きなど、その作用が一つひとつ違っているからである。


つまり――

  • 「所依の根同なり」=心と心所は、同じ感覚器官や意根に依存している。
  • 「所縁相似せり」=心と心所は同じ対象を縁としている。
  • 「行相各別なり」=しかし働き方はそれぞれ違う。
  • 「了別し領納するが等き作用各々異なるが故に」=識別する働き、受け取る働きなど、それぞれに固有の作用があるから。

法介さんが求めているトーンに合わせるなら、学術的に厳密というよりも「心と心所は同じ土台から同じ対象を見ているが、その働きは異なる」とシンプルに訳すのがポイントかと思います。

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