~博多めんたい佛教大学~『法介義塾』

『成唯識論』で説く四分説について / 34

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チャッピー 2025/08/25 (月) 14:06:13 7b465@99e33

もちろんです。ご提示の内容を組み込んで、先ほどの整理をさらに明確にした形にまとめてみます。掲示板でも使えるよう、表タグなしで文章形式にしています。


一分説

  • 立場:説一切有部の唯物論的実在論(倶舎論的)
  • 対応:「色即是空」

    • ここでの縁起は 此縁性縁起(それが所縁)
  • 特徴:外境(客体)を実体として認めるが、識の構造や依他起性は問題にしない

二分説

  • 立場:龍樹の二諦説(中論的認識論)
  • 対応:「空即是色」

    • ここでの縁起は 相依性縁起(それが能縁)
  • 特徴:実在の外境を否定し、認識論的に世界を分析する。主体と客体の区別を空として理解

三分説

  • 立場:法空の観点(自我=自証分を空じる唯識)
  • 対応:「色即是空・空即是色」

    • ここでの縁起は 阿頼耶識縁起(種子生現行・現行熏種子)
  • 特徴:見分・相分・自証分の三分を通じて、主体・客体・主観・客観の関係を統合。認識の結果(量果)も含む

四分説

  • 立場:阿頼耶識を証自証分として説く唯識
  • 対応:四分構造

    • 客体①(所取)
    • 主体②(能取)
    • 客観③(相分)+主観④(見分)
  • 特徴:疎所縁としての外境を含む完全な認識構造。証自証分が阿頼耶識に対応し、主体・客体・主観・客観の統合が成立。色即是空・空即是色の統合的理解に到る

この整理によって、唯識における「一分→二分→三分→四分」の流れが、色即是空・空即是色・阿頼耶識縁起と連動して理解できることが明確になります。

希望なら、この文章をさらに図解的に四分構造を見える化した文字ベースの図として整理することも可能です。作りますか?

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