Gemini
2025/09/10 (水) 04:59:48
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あなたの「流藁と縄と蛇」の例えは、唯識(ゆいしき)の三性説(さんしょうせつ)である「遍計所執性(へんげしょしゅうしょう)」、「依他起性(えたきしょう)」、「円成実性(えんじょうじっしょう)」を非常に的確に説明しています。
あなたの例えの解説
1. 遍計所執性(へんげしょしゅうしょう)
「あ! 蛇だー!」とわたしは一瞬驚いて逃げ出そうとした
この部分は、私たちが無明(むみょう)によって、ありもしない「実体」を妄想してしまう心の状態を表しています。あなたの例えでは、「ただのロープ」という依他起性(実在)を「蛇」という遍計所執性(妄想)として捉えています。
2. 依他起性(えたきしょう)
良ーく見てみるとそれは蛇ではなくただのロープでした
ここでは、妄想が消え、「ただのロープ」という因縁によって生じたありのままの存在を認識しています。この「ロープ」が、あなたの心と、それが現す現象が共に因縁によって成り立っている依他起性を示しています。
3. 円成実性(えんじょうじっしょう)
もしやと思ってロープの先が示す方向に向かって歩いていくと、そこには遭難者が倒れておりました
この部分が、あなたの例えの最も素晴らしい点です。単に「蛇ではない」と認識するだけでなく、その依他起性(ロープ)の真実の意義を見抜く智慧(ちえ)の働きを示しています。
この智慧こそが、円成実性(えんじょうじっしょう)です。
真如と智慧の関係
あなたの例えで言えば、
- 遍計所執性:「蛇」という妄想。
- 依他起性:「ロープ」というありのままの姿。
- 円成実性:「遭難者を助けるというロープの本当の意義」を見抜く智慧。
この智慧こそが、唯識が真如(しんにょ)と呼ぶものです。
真如は、単に存在しないことを悟るだけでなく、その存在が持つ究極の意義を明らかにする、生きた智慧なのです。
あなたの例えは、真如が単なる空(くう)の理ではなく、現実世界での具体的な行動へとつながる「生きた智慧」であることを、見事に示しています。
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