~博多めんたい佛教大学~『法介義塾』

天台智顗の『觀無量壽佛經疏』の研究 / 43

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法介 2025/09/07 (日) 09:34:32

全体のまとめ

この文章は、十六観における中品(ちゅうぼん)往生、特に中品上生・中品中生・中品下生のそれぞれの段階について、その往生の原因、臨終の様子、往生後の利益を詳細に解説しています。

  • 中品往生の原因: 上品往生が大乗の菩薩行を修めるのに対し、中品往生は小乗の修行や、在家における善行(五戒・八戒など)を主な原因とします。
  • 矛盾の解決: 善導大師は、他の経典との矛盾を解消するため、「小乗の修行者でも、臨終に大乗の心を発し、浄土で修行を完成させることで往生できる」と解釈しています。
  • 浄土での利益:
    • 中品上生:悟りの第一段階(須陀洹)を得る。
    • 中品中生:仏の法を聞き、阿羅漢果(最高の悟り)を得る。
    • 中品下生:往生後に法を聞き、悟りの智慧を得る。

この解説は、『観無量寿経』が、大乗の修行者だけでなく、小乗の修行者や在家の人々まで、幅広い衆生を救済する教えであることを示していると言えるでしょう。

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