**性格
「怨霊」に共通の性質として、陰気・内向的・偏執的な人格を持つ。
取り分け強力な「上級怨霊」である事も相まって憎悪・恨みを始めとする濃密な負の感情を宿しており、魔術回路を持たない人間であれば念じるだけで呪殺出来る。
なのだが、普段は己を現世に留める為に怨念の大半を割いているので手出しさえしなければ危険性は低い。
寧ろ種族的特徴を差し引いた素の性格は常識的かつ仲間意識が強く、そして面倒見の良いオカン気質の持ち主。
批評や技術指導を求められれば丁寧に答え、優れていると感じた物は嫉妬もせず素直に褒める。
怨霊故に金銭や社会的地位を必要とせず、生理的欲求も持たない事もこうした性格を構成している模様。
とは言え、彼女のこうした一面が目立つのは「志を同じくする狂人達」に囲まれている点も大きい。
生前は家族を含め他者と真っ当に交流した経験が無く、加えて「死霊すらも殺し得る」彼女は同族の間でも恐れられる存在である。
端的に言えばコミュニケーション能力が殆どゼロに等しく、「展覧会のメンバー以外とはマトモに話せない」という点も仲間意識が強い理由の一つとなっている。
また内向的&偏執的な一面は創作活動の面でも遺憾なく発揮され、発表される作品の質の高さとして現れている一方で「作品が鑑賞者及び周辺環境に及ぼす被害」等には一切頓着しない芸術家にらしい偏屈さと無頓着さに繋がってもいる。
この程度は魔術絡みの芸術界隈において欠点にすら成り得ないのだが、彼女が「怨霊」である事を考慮すれば魔術社会ですらも説明不要の大問題となる。
郁子自身や殺された程度では死なない『ヴァンディミオン絶滅展覧会』正会員達の楽観的な姿勢が悪いと言われればそれまでなのだが。
仕事で絵を描く合間の気分転換に絵を描き始めるタイプの浮世絵師であり、鑑賞者の側に立つ事も大いに好む。
自身の作業が一段落すれば他者の作品を見に行く事が多く、呪絵の展覧会等にも頻繁に足を運ぶ。
取り分け鑑賞者に悪影響を与える類の絵を愛好しており、危険度の高い作品を前にすると俄かに色めき立ち興奮を隠さなくなる。
そんな趣味が原因で怨霊の身ながら幾度と無く"殺されて"いるものの、その度に憑代を介して復活している。
逆に苦手とする物はキリスト教・仏教を始めとした宗教画。これは種族的な問題であり、近寄るだけで猛烈な不快感が込み上げてくるのだとか。
**行動規範・行動方針
ありとあらゆる存在を引き込み、精神を塗り潰す芸術品の製作に全霊を注ぐ。
芸術品の鑑賞も大好きなので怨霊の癖に結構アクティブ。
**役どころ・コンセプトなど
クレイジー怨霊画家。
亦の名をdbdのキラー。
*因縁キャラ
[+][[とある展覧会にて>https://seesaawiki.jp/kagemiya/d/%f2%ee%c5%b4%bb%cd%b7%f5%c4%a1%20%2d%b9%e1%b9%c1%b6%a5%c7%e4%ca%d3%2d]]
:[[ザック・ロクロイ>https://seesaawiki.jp/kagemiya/d/%a5%b6%a5%c3%a5%af%a1%a6%a5%ed%a5%af%a5%ed%a5%a4]]|
自身が出品した作品を瞬く間に解析し、自身のみならず同行者達に及びかけた呪詛すらも無力化せしめたその手腕に興味を惹かれた青年。
展覧会のメンバーのみならず、部外者であろうと彼のように優れた人間の意見を聞く事は己の技術向上にも繋がるだろう。
────と、その手腕を高く評価して作品の課題点を聞きたいと対話を試みた結果、絹を裂くような悲鳴をあげられた上に駆け付けた同行者達が臨戦態勢に入ったのでショックを受けながら退散し、1人さめざめと泣く夜を過ごす羽目になった。
「………明確な拒絶という物は、いつ向けられても悲しい物ですね。」
:[[ノーラン・ピービ・シプステッド>https://seesaawiki.jp/kagemiya/d/%a5%ce%a1%bc%a5%e9%a5%f3%a1%a6%a5%d4%a1%bc%a5%d3%a1%a6%a5%b7%a5%d7%a5%b9%a5%c6%a5%c3%a5%c9]]|
過去に幾度か彼の作品を鑑賞した事がある為、実は存在を知っている相手。
分家とは言え名門の出身。相応しい才能と高度な教育を受けた事が伝わる作品の出来には素直な賞賛を向けている。
一方、作品を鑑賞し評価する存在─────即ち人間への興味・関心が微塵も伝わってこなかった点には少なくない落胆と行き詰まりの予感を感じ取ってもいたが、それを伝えた所で改善するとは思えず、そもそも面識も話す義理も無いのだった。
因みに彼の価値観は郁子を惨殺した元親友と酷似した代物だが、とうに肉体を失った今の郁子には何の関係も無い話である。
[END]
*コメント
何故か琴線に触れた『ヴァンディミオン絶滅展覧会』。
射殺(トリガーハッピー)のセンスは身に付けられる気がしない。