F26015
2026/06/10 (水) 16:11:38
b90dc@9f8d2
今回の授業では、ゲシュタルト心理学の考え方とヴントの要素還元主義との対比を理解することができました。時系列をきちんと把握していなかったので、ヴントは先駆けのようなイメージだっただけに、登場が意外と遅いんだなという印象でした。ゲシュタルト心理学は、直感的でより身近に感じられる分野に感じられて分かりやすかったので、全体論が要素還元主義と対立の関係ではなく、どちらの考え方も取り入れた折衷案のような考えも出せそうだなと思ったのですが、その純粋な研究者はあまりいないという話を聞いて残念でした。
質問)今回学んだ能動性というものとスキーマの存在がかなり近しいものに感じたのですが、関連性や何か明確な違いなどはありますか?
通報 ...
おそらく物理学の発展によるものと思われますが、魂(soul)の知的活動部分(知覚や問題解決)だけを取り出した「精神」(mind)というものを仮構し、刺激の物理的強度の変化と心理的強度や、問題解決の複雑さと解決までの時間の関数関係を探る研究が出てきました。ヴント以前のこの領域は、精神物理学と呼ばれます。代表的な研究者としてグスタフ・フェヒナーが挙げられますが、以前の授業でも申し上げたように、フェヒナーは魂や死後の世界の存在を信じていました。この流れからヴントが心理学を立ち上げるのですね。時代的には19世紀中盤から末の自然科学隆盛期です。
全体論と要素還元主義をどう折衷できるのか知りたいですね。「足して2で割る」という解決は、対立する立場があるとしばしばとられる方途ですが、個人的には一時凌ぎにすぎません。ある視点では全体論が妥当に見え、別の見方をすれば要素還元主義が正しいような、両者を弁証法的に止揚した第三の道が出てくることが期待されます。
スキーマという用語は何人かが使用としていますが、バートレットやピアジェの概念であれば能動性が含まれた概念といえますね。ピアジェの理論では「シェマ」と呼ばれますが、スキーマをフランス語で言っただけです。彼の有名な考え方に、シェマへの同化やシェマの調整がありますが、これは能動性が含まれた考えではないかと思います。バートレットの概念は認知心理学の流れの中で、知識の構造という静的なイメージを持たされてしまいましたが、バートレットはゲシュタルト心理学の影響を受けているので、元来彼の思想には能動性が含まれています。
6点差し上げます。