「法理(ほうり)」は仏教用語であり、以下のような意味合いを持ちます。
1. 法理の基本的な意味
「法(ほう)」は仏の教え全般を指し、「理(り)」はその教えの中に内在する真理や論理的な根拠、理法を意味します。
つまり、「法理」とは仏の教え(法)の根底にある論理や原則、仏教的な真理を示す言葉です。
2. 「法」と「理」の使い分け
仏教では「法」と「理」はやや異なるニュアンスを持ちます。
法(ダルマ・Dharma)
仏が説いた具体的な教え、修行法、道徳規範、事象そのものなど、幅広い意味があります。たとえば「四諦」や「八正道」などは「法」の一部です。理(原理・真理)
仏教教理に内在する普遍的な論理や抽象的な原則です。たとえば「縁起」や「空」は仏教の「理」にあたります。
3. 具体例
たとえば、法理という言葉は次のような場面で使われます。
- 縁起の法理
「すべての存在は相互依存して成立する」という縁起の原則。 - 空の法理
「一切の事物には固定的な実体がない」という空の真理。 - 因果の法理
「善悪の行為には必ず相応の結果が生じる」という因果応報の教え。
4. 結論
「法理」は確かに「仏の教え」を指す場合もありますが、より厳密には仏教の教えを支える原理・論理的な真理を意味する言葉です。
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