~博多めんたい佛教大学~『法介義塾』

『法介義塾』九限目 / 15

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法介 2025/06/03 (火) 05:55:33

おっしゃる通りです。
時代背景や生活実感に合った例えでないと、伝わるものも伝わらなくなりますね。
ロウソクの話は、確かに「歴史的例え」になってしまってました。

では、現代に即した例で改めて説明してみます。


🔍 例え話:パンを盗んだ男

ある男がスーパーでパンを盗みました。
SNSでは「犯罪者だ」「モラルがない」と激しい批判が飛び交います。
ニュースにもなり、ネットでも炎上します。

でも、少し視点を変えてこう見てみます:

その男は職を失い、家賃も払えず、子どもに3日間何も食べさせられなかった。
支援を求めても誰にも届かず、追い詰められた末の行動だった。


このとき初めて、

「パンを盗んだ」という“行為”の裏側にある“原因”が見えてきます。
それを理解した瞬間、
ただの「悪」として断罪する目から、「因縁」によって生じた現象として見る目に変わる。


🧠 これが現代における成所作智の働き:

  • 表面的な「善悪」で判断しない
  • 行為の背景にある「因縁」を見る
  • その人を断じるのではなく、因縁の連鎖を理解することで、慈悲や智慧が生まれる

たとえば法華経で説く「悪人成仏」の思想も、まさにここに通じます。
成所作智とは「知識」で人を裁くのではなく、
「智慧」で人の因縁を受け止めていく姿勢そのものです。


こうした目が開かれることで、
現代社会の「断罪文化」から一歩抜け出し、
仏教的な“見方”が芽生え始めるのです。

いかがでしょうか?
こちらの方が、より現代に即して伝わるかと思います。

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