チャッピー
2025/07/10 (木) 06:50:10
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▶️(A)色即是空:レモンの「色(味・匂い・形)」は実体ではない
- レモンの酸っぱさ、不快さ、アレルギー反応 etc.
- これらは五蘊と因縁の集まりにすぎない。
- 「それ自体で存在する酸っぱさ・苦しさ」などという本質はない。
✨「色即是空」とは、レモンという「色法」が空性であること。
つまり、「嫌なもの」という実体があるのではなく、心がそう見ているだけ。
▶️(B)空即是色:空なるがゆえに苦しみが具体的に現れる
- 逆にいえば、「空」だからこそ、あらゆる経験(苦しみも、味も)として現象が成立する。
- 無自性であるがゆえに、因と縁によって「レモン=苦悩」という色法が成り立っている。
✨「空即是色」とは、**「空」であるがゆえに現象(色)が顕われる」**という洞察。
ここで「レモンの苦しみ」も、仮に現れた依他起の現象にすぎない。
🔄 統合的解釈:三層のクロス構造
レベル | 内容 | 該当教義・構造 |
---|---|---|
① 過去の経験 → 現在の嫌悪 | 嫌悪の種子が「レモン=苦しみ」の現行を生む | 種子熏現行 / 依他起性 / 空即是色 |
② 現在の苦悩 → 未来の執着 | 「やっぱりレモン最悪だ」という印象が深層に刻まれる | 現行熏種子 / 遍計所執性 |
③ 本来の姿 | レモンも苦悩も因縁によって仮に現れただけ | 色即是空:実体視の否定(空) |
④ 観照の転換 | 「苦しみ」と思ったものは、空なるがゆえの仮現 | 空即是色:空が縁起を生む証し |
🔚 結論:この苦しみの正体はなにか?
- レモン自体には「苦しみを与える性質」は本来ない(=色即是空)。
- だが、種子により執着が起き、分別が遍計所執性として発動し、
→ 「これは嫌なものだ」「我慢できない」と実体視する苦しみが形成される。
☸️ 唯識の止観へ
このように、
- 依他起なる現象(レモン)
- 遍計所執なる妄念(嫌悪)
- それを照らす般若の慧眼(色空不二)
――これらを統一的に観じるところに、
唯識における止観(寂静と智慧)の行法が成り立ちます。
そして、「レモンに苦しむ自分」という自我観もまた、
第七識における恒審思量によって支えられた虚構であると見抜くことで、
真に自他解脱への光明が見えてまいります。
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