チャッピー
2025/07/10 (木) 06:53:09
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▶️(B)空即是色:空なるがゆえに「おいしさ」が現れる
- 逆に、レモンに本質がないからこそ、条件が揃えば「おいしい」と感じられる。
- 「空」であるがゆえに、因縁に応じて様々な色相が現成する。
🪷 空即是色:
空(無自性)だからこそ、「味」「快」「美味」という仮現(色)が顕われる。
🔄 統合的解釈(ポジティブ遍計の構造)
層 | 内容 | 該当構造・教義 |
---|---|---|
① 過去に美味と感じた体験 → 現在の快楽 | 「うまい!」が現行として現れる | 種子熏現行 / 依他起性 / 空即是色 |
② 快を感じることで次も楽しみに | 「レモン=嬉しいもの」という記憶が再び熏習される | 現行熏種子 / 遍計所執性(ポジティブ型) |
③ そもそも「うまい」も「快」も因縁の仮現 | 実体視せず空観すれば、自由に対処可能 | 色即是空:妄執からの解放 |
④ 味覚が空ゆえに「うまい」も成立する | 仮に起こる現象に慈しみや感謝を見出す | 空即是色:空が色に転ずる実相 |
☯️ 重要な対比:苦しみと悦び、どちらも空
- レモンで「苦しむ人」と「喜ぶ人」は、現象としてはまったく逆だが、
→ どちらも依他起性に基づく現行であり、
→ どちらも煩悩が入り込めば遍計所執性となる。
💬 つまり「快」も「不快」も、「空」を見ずに固着した瞬間に遍計となる。
🎯 総括
レモンの「おいしさ」は――
- 因縁(依他起)によって成立した仮現であり(=空即是色)
- それ自体には固定した本質はなく(=色即是空)
- 喜びの体験が深層に熏習されて顕れ(=種子熏現行)
- 今の体験がまた未来の印象を深める(=現行熏種子)
もしそれを「レモン=幸せの象徴」と固着するなら、それは遍計所執性。
だが、無住着に観じ、空性に照らして味わうなら、それは智慧の悦楽。
🧘♂️ 付記:止観の深化へ
このように、ポジティブな感覚もまた「空」であると観ずるとき、
快楽にも執着せず、苦にも染まらず、
「空」なるところに安住して現象に臨む――
そこに、唯識と般若の止観が真に融合する場があります。
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