チャッピー
2025/08/26 (火) 08:47:17
7b465@99e33
はい、「不共説」をかみ砕いて説明します。
1. 「不共説」とは何か
仏教経典には、
- 共説(きょうせつ) … 大乗・小乗の両方に通じる教え
- 不共説(ふぐうせつ) … 大乗だけに説かれる教え
という区別があります。
「不共」は字の通り「共にしない」、つまり二乗(声聞・縁覚)とは共有されない教えという意味です。
2. どうして大乗だけなのか
二乗は主に「自ら煩悩を断じて涅槃に至る」という修行の立場に立っています。彼らは「空」を悟ることはできても、その先にある「一切法がそのまま仏性である」という大乗的な円融の世界までは到達できません。
そのため、大乗の深い境地は二乗には説いても理解されないので、「不共説」とされます。
3. 不共説の具体的な特徴
智顗がこの箇所で説明している「不共説」には大きく二段階あります。
別教の不共説
- 二つの障り(煩悩障・所知障)を断じ、生死と涅槃の二辺を離れる。
- 「不空」=自性清浄心(如来蔵)を中心に説く。
- 声聞が同席していても理解できない(譬え:真金と頗梨)。
円教の不共説
- 「一切諸法そのままが仏性・涅槃・如来蔵である」と説く。
- 理解の仕方が別教よりもさらに全面的・徹底的。
- 二乗にはまったく響かない(譬え:如意宝珠と頗梨珠)。
4. 共説との違い
共説では「法性」「実相」という言葉が出てきても、二乗と菩薩が“同じ領域”に入っているように見えます。
しかし不共説では、その領域そのものが二乗には全く触れられない次元に設定されています。
つまり共説では「同じ場所に立っていて深浅が違う」イメージですが、不共説では「そもそも次元が別」です。
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