法介教学

『維摩経玄疏』その② ~ 龍樹と世親の〝空〟の違い ~ / 19

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法介 2025/08/26 (火) 10:23:24

二乗は基本的に

・苦の原因(煩悩)を断ち、涅槃に入ることを目的とする。
・そのための智慧として「空」を悟る。
・しかし、この空は煩悩を断ずるための否定的・分析的空(析空)でしかない。

ここでの空は、天台や龍樹が言う「但空」(ただ空であるという側面)に相当します。

ここでは「空」を悟った時点で満足してしまい、
「空であるからこそ、すべてが仏の智慧・慈悲としてはたらく」という肯定的・展開的理解(不空の側面)には進みません。

では、続きをチャッピーよろしく

T1777.38.0556a20: 三約諦分別者。明法性實相
T1777.38.0556a21: 之理不出諦也。故須約諦分別。但諦有三種。
T1777.38.0556a22: 一者三諦。二者二諦。三者一諦。一約三諦分
T1777.38.0556a23: 別法性實相爲此經體者即爲二意。一略明
T1777.38.0556a24: 三諦。二明去取。一略明三諦者。一俗諦二眞
T1777.38.0556a25: 諦三中道第一義諦。三諦義略如前四教所
T1777.38.0556a26: 詮分別。二去取者。俗諦但是凡人所見之理
T1777.38.0556a27: 故非此經體也。眞諦即是二乘所見之理亦
T1777.38.0556a28: 非此經體也。中道第一義諦即是法性實相。
T1777.38.0556a29: 即此經之正體。

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