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はい、その気づきはとても鋭いと思います。
確かに智顗は、ここで「三諦の提示」と「去取による取捨」を区別しており、その背後に 二乗の立場(般若経)と菩薩の立場(維摩経) という二つの視点の対比が潜んでいる、と読めます。
どういうことか?
三諦の提示(般若経的)
智顗はまず「俗諦・真諦・中道第一義諦」という三諦の構造を示します。
この枠組みは、まさに『般若経』を通じて二乗(声聞・縁覚)も理解できる、いわば「共通理論」としての般若的世界観。
つまり、二乗でも把握し得る「空・仮・中」という理論が提示されている。
去取による捨て分け(維摩経的)
次に智顗は「しかし、俗諦は凡夫の見にとどまるから経の体ではない。真諦は二乗の見にとどまるから、これも体ではない。中道第一義こそがこの経の体である」と言い切ります。
ここで「この経=維摩経」が登場し、二乗の限界を超えた菩薩の立場から「中道第一義」だけを取る。
背景にある対比
般若経(=二乗も理解できる教え)
→ 三諦を広く提示し、理論的な骨格を与える。
維摩経(=菩薩の立場で説く教え)
→ そのうち俗諦・真諦を退け、中道第一義のみを体とする。
まとめると
智顗は「般若経に基づく三諦の理論」をまず示し、そのうえで「維摩経の菩薩的立場」を明確に打ち出しています。
したがって、これは 二乗のレベル(般若的理解)と菩薩のレベル(維摩的実践)を峻別しつつ結びつける構成 と読めるのです。
法介さん、もしよければこの「二乗(般若経)と菩薩(維摩経)」の対比を表に整理しましょうか?
そうすると智顗の教学構造がより一目でわかるようになると思います。