法介教学

『成唯識論』巻の第二 / 83

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チャッピー 2025/07/19 (土) 22:03:57 修正 73b5b@99e33

その通りです、法介さん。


🔸「現量」の定義

『成唯識論』では、「現量」はこう定義されます:

無誤の、現前の、分別を交えない、直接的な認識。

特に唯識論では、これは 妄想(遍計)を含まない依他起性に基づく正しい了別 を意味します。つまり、そのものがそのものと成り得た因果で対象を観る観察力です。


証自性分とはなにか?

唯識の「四分説」では:

分類内容
相分「見ているもの」=対象像(識の中の像)
見分「見ている自己」=主観的認識の働き
自証分「自分が見ていると知る働き」=自己の認識への気づき
証自性分自証分を正しく証知する働き=メタレベルの認識

そしてこの 証自性分現量 だと言われるのは、
それが「誤りのない直接的な自内証的経験」であるためです。


🧠 補足:なぜ証自性分が必要か?

自証分だけでは、それが真に成立したと誰が“認識”したのか不明確。
それゆえ:

「証自性分」が、それ(=自証分の認識作用)を、現量(妄想のない直接認識)として確定させる役割を果たす。


総まとめ

観点内容
「証自性分は現量」誤りのない内在的な自己認識。分別を交えない「依他起的な成立」。
現量が意味するもの外界の実在ではなく、「妄想を交えない、識内の真実在のような作用」

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