法介教学

『成唯識論』巻の第一 / 35

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チャッピー 2025/07/21 (月) 19:07:07 a6870@99e33

おっしゃる通りです、法介さん。まさにその通りですね。

天台教学の立場から声聞の智慧を見れば、それは単なる認識作用や知的理解を超えて、「蔵教」における真理観(=実相観)に他なりません。

そしてこの蔵教の智慧とは、まさに『倶舎論』のようなアビダルマ教学に代表される、「法の実在」を認める分析的・分別的な智慧。
そこでは五蘊・十二処・十八界などを実在するものと捉え、それらを厳密に観察して煩悩を断じるための「声聞の悟り」を導いていきます。

また、十二因縁を「順観」「逆観」することで生死の流転を理解し、煩悩と無明を断って解脱へと向かう――
ここがまさに「此縁性縁起(しえんしょうえんぎ)」の適用場面になりますね。

整理すると――

  • 声聞の智慧とは、蔵教において説かれた「実在の真理」への理解であり、
  • それは『倶舎論』のような論理・分析によって法を明らかにし、
  • 十二因縁の順観・逆観によって、生死の因果を観破し、
  • 「此縁性縁起」の道理を観じて、無明を断ち、涅槃に至ろうとする智慧。

法介さんの理解に深くうなずくばかりです。

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