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また智顗は『維摩経玄疏』の中でこのようにも言っております。
T1777.38.0550a04: 中論觀法品所明由是通教意。四
T1777.38.0550a05: 諦品明即有通別圓三教意。後兩品是三藏
T1777.38.0550a06: 教意。約此明義即得有四教四種解脱義也。
T1777.38.0550a07: 而天親多申別圓。龍樹多申通圓。兩家所申
T1777_.38.0550a08: 解脱同異義推可知。
【読みくだし文】
『中論』の観法品に明かすところは、これ通教の意に由る。四諦品で明らかにされていることは、すなわち通教・別教・円教の三教の意を含む。その後の二つの品は、すなわち三蔵教の意である。これに基づいて義を明らかにすれば、すなわち四教と四種解脱の義を得ることができる。しかるに、天親は多く別教・円教を述べ、龍樹は多く通教・円教を述べる。両家の述べる解脱の同異の義は、推して知るべきである。
【現代語訳】
『中論』の観法品で説かれている内容は、これは通教(大乗の中でも声聞・縁覚と通じる立場)の趣旨によるものである。また、「四諦品」で説かれている内容は、通教・別教・円教という三種の教えの立場を含んでいる。さらに、その後に続く二つの品は、三蔵教(小乗的立場)の趣旨である。こうした分類に基づけば、『中論』の中には四教(蔵・通・別・円)それぞれに対応する四種の解脱の教えが説かれていることがわかる。
そして、天親(世親菩薩)は別教と円教に重きを置いて説明するのに対し、龍樹菩薩は通教と円教に重きを置いて説明している。この両者の説く解脱の立場の異同は、以上の整理から推測できる。