直後、無線にノイズが走り、デェイ・ジーの声が割り込んだ。
「アドバン、やつら……まさか空から攻撃してくる気じゃねぇよな?
これじゃ、上空から狙い撃ちだぜ。
――Destinyの戦闘機を援護に呼ぶか?」
Destinyは普段、部隊単位で行動する。
しかし今日は特例。
一般車両として護送任務に当たり、情報局のベテランたちと合同でチームを組んでいた。
アドバンは少し遠慮がちに、運転席のキングを見やる。
その視線を受けたキングが、薄く笑みを浮かべて言った。
「今日はお前が指揮官だ。好きにやれ」
Destinyの補佐官、スピード・キングの一言に、
アドバンはホッとした表情で無線を取り、短く返した。
「その必要はない」
スピード・キングは満足げにうなずき、ハンドルを握る手に力を込めた。
デェイ・ジーが笑いながら叫ぶ。
「じゃあ……せっかく道を譲ってくれたんだ。――一曲、ぶちかますぜ!」
次の瞬間、ブロード・ウェイの静寂を破るように、
重く粘り気のあるギターリフが炸裂した。
“Smoke on the Water”
ハイハットが刻む無機質なリズム。
スネアが目覚めを告げ、
深い眠りから覚めたベースが、低く唸りをあげて周囲を圧倒する。
やがて、攻撃的なヴォーカルが魂を揺さぶり、
その場の空気を支配していく。
♪But some stupid with a flare gun
Burned the place to the ground
Smoke on the water, fire in the sky…♪
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