シーン1 工房・朝
(落ち着いた声で)
「ロンとは昔、ニューヨークの無法地帯“ヘルズ・キッチン”で出会った。
ワルの匂いを漂わせていたあいつが、まさかそういう機関の人間だったとは……。
後で知って、ずいぶん驚いたものだ。」
(少し間をあけて)
「その日も、朝のコーヒーを楽しんでいたときだった。
工房の外から――聞き慣れたバイクの音が近づいてきた。」
(効果音風に低めの声で)
「ドドドド……」
(ハキハキと)
ロン:「よう、おっさん! まだ生きてるかぁ~!」
(強めに)
「私は仕上がったばかりの“INSIST・カイザー”を掴み、奴に向かって――6発ぶっ放した!」
(効果音を入れるように)
「パン! パン! パン! パン! パン! パン!」
(間を置き、ニヤリとした声で)
ロン:「で、それから?」
(落ち着いた声で)
「私はカップをテーブルに置き、右手の銃をブレイク。
シリンダーを外し、スペアと交換する。」
(やや楽しそうに)
ロン:「いいねぇ~♪ それだ! 俺が求めていたアクションだ!」
(渋く)
バイソン:「片手ワンアクションでブレイクできるように仕上げてやったぜ。」
ロン:「すっげぇ……! 完璧だぜ。さすがおっさん!」
(軽く受け流すように)
バイソン:「おだてても、麦茶しか出せんぞ。」
ロン:「いや、こぶ茶で十分だ。……実はもう一つ、頼みたいことがあってな。」
(きっぱり)
バイソン:「お前の頼みとあっちゃあ、断るしかないな。」
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