本日はフランスの法曹家/書誌学者の
アンリ=ルイ・ボードリエ氏の誕生日であります。
書誌学とは、書籍を対象として、その形態/材料/用途/内容/成立の
変遷等の事柄を科学的/実証的に研究する学問の事であります。
・1815年5月29日にリヨンの裁判長のご子息としてお生まれになり、
ボードリエ氏自身も1841年に弁護士資格を取得された後、
リヨン/ナンチュア/モンブリゾンなどで検事や判事を歴任される傍ら、
リヨンの古版本収集や書誌の調査を丹念に行われました。
生前にはその成果は殆ど日の目を見る事はありませんでしたが、
1884年6月17日に69年の生涯を閉じられた後、
ご子息のジュリヤン・ボードリエ氏によって「リヨン書誌」として
順次纏められていきました。これは最終的にジュリヤン氏の義理のご子息の
アンベール・ド・テルバス氏にも引き継がれたものの、
ボードリエ氏の書誌研究の全てが公刊されるには至りませんでした。
ただし、未刊に終わった草稿にも現存しているものはあり、
それらもまた貴重な資料となっております。
・「リヨン書誌」はボードリエ氏の業績を纏められた全12巻の書誌で、
1895年以降、ジュリヤン氏によって11巻まで順次刊行された後に、
テルバス氏によって1921年に12巻が刊行されました。
1950年にはリヨンの歴史家のジョルジュ・トリクー氏によって、
全巻を通した別冊目次が作成されました。
この書誌にはリヨンの印刷出版業者がアルファベット順に並べられており、
各業者の略歴や古記録の抜粋に続いて、その業者によって手掛けられた
出版物の詳細な書誌が列挙される形となっております。
ただし、アルファベット順とはいえ、後回しにする形で割愛された業者もあり、
それらはいずれ改めて纏められる予定でありましたが、未完となっております。
ジャパリパークには図書館だけでなく研究施設等においても、
様々なジャンルの書籍が所蔵されております。
その書籍についての研究がなされたならば、パークのこれまでの経緯や
これからの発展に対する大きな手がかりとなるはずであります。
書籍は文化の歴史を如実に表すものであり、それを紐解く事で
世界がこれから進むべき道に対する手がかりが見えてくるものであります。
色とりどりの文化が花開く世界が広がる事を願っております。
本日もお祈りいたします、みんみー。