【マッドボアーズ】
特殊なルビを振りまくる会話、元ネタは「特攻の拓」か「忍者と極道」かどっちだろうかと思いましたが、猪狩がウィーゼランにKOされたときのセリフで「あ、前者だ」と思いました。
いかにもな不良集団風ですが公園で語っていた武勇伝の内容は幾らか善行の要素が混じっているあたり、完全なワルではないというか何処か不良ごっこ感も漂っています。
【猪狩進】
一見して劾たちと同級生とは思えない出で立ちですが、序盤で見せた恋愛絡みの慟哭は年相応といえば年相応でもあります。
ウィーゼランを伴って夜の繁華街へ繰り出す場面ではウィーゼランの姿を布で隠していましたが、猪狩本人や旧マッドボアーズ構成員たちはどういう格好をしていたのやら…
流石に世紀末スタイルで街を練り歩くようなことはしていなさそうですが果たして。
街でナンパ男やカツアゲ犯を〆る場面や、心のどこかではロックマンを頼ってウィーゼランを止めたがっていた辺り、他構成員同様に完全にワルにはなりきれていなかった様です。
馬場との決闘で吐露した感情からして、赤井にも言われていたように心に積もったコンプレックスや劣等感が彼をこういう方向に向かわせてしまったのだろうと思います。
ウィーゼラン撃破後、損害を埋めるため働く彼は「色々と」大変そうですが、こればかりは赤井の言うようにきちんと償うほかありませんね。
【赤井刃】
レッドがモチーフとなっている赤井ですが、このツルギ異聞時空では志熊に利用されることにはどうやらなっていない模様ですね。
(まだ描かれてないだけで過去には一悶着あったりやり合ったりしているのかもしれません)
【沖藍武の命日】
雰囲気は和やかながらも、各人の胸中は厳かです。
地の文で語られる“悲しき過去”を思うと、今後もし玲の戦いが竜太にバレた際に彼がどういう反応を示すのかがちょっと気がかりではあります…
【馬場丁司】
金策の手段がカツアゲとはやや情けない気もしますが、それでも病院送りにされた先輩やチーム構成員の面倒を見てやるあたりは情のある人物であることが伺えます。
劾たちからも「ドクズ」などとは認識されていなかったり、猪狩を包む糸をきちんと解いてやったり決闘にあたって周囲のヤクザたちへ手出し無用を宣言したり、また諸々の振る舞いなど、まさに猪狩の言う「一握り」側に当てはまる男だと言えるでしょう。
【VS モンスタートラック】
戦いの幕開けはモンスタートラックをとりまくマッドウィーゼルズ構成員の処理から。
高速道路を飛ばしている時にバイクごと動きを封じられると普通なら衝突、転倒などケガは免れませんが、そこはシルキーガの糸のクッション性能が役に立った模様。
次は大量のメカニロイド戦、
そしてロールローダー。
見た目といい戦闘中に発する声(?)といい獅子雄と“類似”した雰囲気がありますが、なかなか攻撃の通らないローラーや、後方をカバーする音波攻撃などその戦闘能力は侮れません。
剣がロックブレードをテコのように使ってロールローダーをブン投げ、路面に逆さに突き刺さって動けないところをチャージブレードでトドメ…という倒され方はゲームとして再現するとなかなかダイナミックな絵面になりそうです。
モンスタートラック戦における「空になったトレーラーを切り離してぶつけようとしてくる」攻撃はちょっとステージギミックっぽさを感じます。
もしこれがゲームなら…
迫りくる大量のホイーリーまたはオートチェイサーを退ける
↓
第二波に備えて身構えていると突然トレーラーが切り離され、迫ってくる
おそらくこういう感じになり、初見だとトレーラーに対処できずダメージを受ける羽目になりそうですね。
【スプリント・ウィーゼラン】
デルタの指令に表向き従いつつも暴走族や不良に魅力を感じる様子、また猪狩のウソをあっさり信じ込んでしまう様子からは、恐らく作られてから日が浅い故のある種の子供らしさを感じさせ、
一方、マッドウィーゼルズを拡大していく中での行動の容赦の無さはこれまでの敵レプリロイド同様のものを感じさせます。
ウィーゼランに対し劾が説得を考えつつも結局戦闘に至る…という流れにはなりましたが、猪狩のことを「可愛い舎弟」と認識していたりチーム構成員を守る意識はあったりするという点、
また玲の指摘に対し言葉に詰まったり「力による解決は時と場合によっては必要かもしれないけど、それだけじゃ人の上に立つ資格なんて無いんだからね!!」という発言に言い返せていない辺り、和解・味方化の目はまだあるのではないかとも思えますね。
ロックマンとの戦闘においては木の上に佇み、被った布が燃えていって徐々に姿が露わになるという登場の仕方をしましたが、ウィーゼラン本人は不良キャラながらこのシーンには武術家キャラのような趣もあって、絵面を想像してみるとなかなか格好いい登場の仕方だと思います。
【我瑠磨ビル】
「がるまビル」の名前でおや?と思いましたが、読み進めるとやはりここが志熊と竜太の決闘場所でしたね。
恐らくかなり言われまくっていると思いますが“赤い”イレギュラーに“全滅”させられたというあたり、X4の回想で名前のみ呼ばれたガルマなるハンターの元ネタは明らかに「機動戦士ガンダム」のガルマ・ザビですね。
そういえばガルマ役の森功至さんはX7でカラスティングの声を担当されていました。
【翔】
次回からはいよいよ彼もロックスーツを着るようですが、これまで怒りにかられ暴走する様子が描かれてきたので、ちょっと不安がありますね。
猪狩の愚行を止めようとしたシーンのように力及ばずという場面もありましたが、その分はその分でフラストレーションが溜まっていそうでもあり…