26年度心理学部

26年度心理学史 / 54

54
F26124 2026/06/25 (木) 00:43:26 9ea45@048a7

今回の授業では、ゲシュタルト心理学がギブソンによって行動主義との弁証法的に生態心理学として復活したとわかりました。その大きな要素は知覚を要素に分けて考えるのではなく、光を普遍的にピックアップすることで全体と捉え(能動性?)変わらないもののまとまりを不変項とすること、それらが各個人の能動性を持って確立していることにあると考えました。行動主義やヴントから続く要素還元主義の考え方と知覚と身体の関係性などからも行動主義と現象学のふたつの正しいと考えられる部分から構成されてることがわかりました。個人的にはゲシュタルト心理学の様々な考え方に納得していたためこのような形で新しい学問や科学の発展に関わっていると分かりとても嬉しい気持ちです。行動主義と現象学の発足の年代の差があったとは思いますがもう少し早く2つの理論の考え方を織り交ぜて考える学問が出てくることは不可能だったのかと感じると共に学問として成立するまでにどのようなプロセスを踏んできたのか気になりました。

質問:生態心理学の考え方がとても自然科学的なものなのに対しゲシュタルト心理学、現象学の考え方や法則を多く用いているように見えたのですが、ギブソンの考え方としては行動主義の理論は多くが間違っていると考えていたのでしょうか?

通報 ...
  • 56
    satsukagushinri 2026/06/25 (木) 12:07:56 5adbf@252be >> 54

     包囲光配列の不変な部分を構造(パターン)として検知することが知覚であると考えるのが生態心理学です。ゲシュタルト心理学の全体性が、光のパターン(不変項)として環境に実在するとした点で、ゲシュタルトは主観ではなく実在するものと捉え直されました。この不変項は、動物が能動的に動くことによって検出されます。またその動物がどういう身体構造なのかによって検出される不変項は異なります。要素還元主義は取りません。行動主義と共通するところは、ゲシュタルト(不変項)が主観的産物であることを否定し、実在するという立場をとったところにあります。行動主義も、意識内容という主観ではなく、行動という実在するものを対象にすべきだと主張しましたね。
     ギブソンに先駆けて、行動主義と現象学を弁証法的に止揚しようとした人として、モーリス・メルロ=ポンティを挙げられるかもしれません。現象学者と呼ばれていますが、身体の役割に注目し、しかも生理学的・解剖学的身体ではなく、能動的に動き回る身体の重要性を主張したところなどギブソンそのものです。しかし彼は、光の構造の中に対象を特定する情報(不変項)が実在するというところまでは行きませんでした。
     ギブソンの考え方は、行動主義のような客観主義でなく(だから知覚体験は認める)、かつ現象学のような主観主義(環境および不変項が実在すること、すなわち単なる主観的体験ではないことを認める)でもありません。行動主義が間違いであるとギブソンが言うとしたら、まず動物の能動性を考慮していないこと、そして知覚体験といういわゆる主観的な意識経験を認めないことを挙げると思われます。
    7点差し上げます。