「俺はマジレスマンだ」
なんて、ちょっと煽ってみただけなのに、相手は律儀に名前を言ってくれた。
「俺はターシレオだ」
言われたからには仕方が無いので俺も名前を言う。
「ああ、あのロリコンか。雑魚だな。では勝負だ!死ねぇ!」
「いきなり!?」
ナイフが振り落とされる。
急展開に驚きながらも、俺はその攻撃を躱す。
「なっ…!?」
其の俺の身のこなしにマジレスマンは驚く。
弱い。姿を見るに奴の本命は明らかに銃だろう。だが本人は何をカッコつけているのか短いナイフを振り回している。その癖身体能力はゴミレベルときた。
マジレスマンはまた剣を振るう。
また俺はその攻撃を躱す。
また振るう。
また躱す。
「効かねーな。お前の攻撃はワンパターン過ぎる」
「ちっ…!」
悔しそうに舌を打つマジレスマン。
何しろ俺は装備無し、身軽だ。技量の無い人間が扱う剣など運動神経が低くても余裕で躱せる。
「というかお前……何故武器を持っていない……!?」
いきなりそんなことを言ってきた。今更すぎる。
だが聞かれたならば答えねばなるまい。
「何故武器を持っていないか?そんなの決まってるじゃないか。よく考えてみろ。武器なんて持ってたら、幼女達が怖がっちゃうだろ?」
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